ストレス

ストレスとは
 ストレスという言葉は、もともと「ある力が加わったときに生じるひずみ」をあらわす物理の用語でした。それが医学の流域に用いられるようになり、さまざまな刺激、主に心とカラダに何らかのひずみを生じさせる刺激をあらわすようになりました。
 暑い、寒い、痛い、うるさいといったことから、人間関係、社会生活のうまくいかなかった要素まで、不快に感じている全てのことが含まれます。ストレスの中で特に問題になっているのが、心理的、社会的ストレスといわれるものです。
・家庭や職場での人間関係がスムーズにいかない。
・自分の役割がうまくこなせない、やりたいようにできない。
・さらに現代社会がかかえている環境の不備(住環境が悪い、騒音など)、OA化のおよぼすテクノストレスなど。

ストレスで起きるカラダの不調
 イライラする、気がめいる、不安感が強い、やる気が起きない、悲しい、疲れやすい、食欲がない、頭痛がする、肩が凝る、微熱が出る、咽がつまる、お腹がはる、手足が震える、生理不順、不眠など。

ストレスによる不眠
 ストレスが重なり、つまらないことでも気にかかり、神経が休まらず、イライラして眠ろうと努力すればするほど目がさえてきます。さらに昼間の疲労が重なり、夜になると睡魔より疲れた感じが強く、イライラしてかえって眠れません。寝不足の翌日はだるくつらい状態、ということになります。不眠が健康を害し、体調不良をまねくという悪循環をもたらします。

漢方から見たこころと不眠
 漢方では、五臓すべてが精神活動や精神状態に関係していると考えます。ストレスや不眠の漢方処方は様々あり、漢方の得意とする分野でもあります。
五臓 機能 状      態 不 眠 状 態

かん
正常 常識、礼節をわきまえ、物事をきちんと判断したり、処理したりする。 寝つきが悪く、夜中にめざめる。
寝ても、夜2~3時に約1時間程度起きている時間がある。夢をよくみる。
ストレスがたまりやすい。
亢進 完全主義、人にまかせられない。怒りっぽく、イライラする。
低下 憂鬱になりやすい。意欲がわかない。決断できない。

しん
正常 感情や思考のすべての精神活動の中心。
心の働きがのびやかであれば、個性豊かな楽しい安定した精神状態が得られる。
寝つきはよいが、すぐにめざめる。
亢進 異常興奮して、不眠不休ではしゃぎまくる。
低下 臆病になる。勇気がもてず、すぐ不安になる。

正常 思うことは脾の働きで、物事に関心を向けたり、注意するのも脾の働きです。中立、安定、平和を好み、皆の意見を公平にまとめる。 寝つきが非常に悪く、夜中にならないと眠れない。
朝方まで眠れない状態(宵っ張りの朝寝坊)が多い。
亢進 感情の起伏が激しく、おちつかない。
低下 くよくよ思い、主体性がない。気が迷う。

はい
正常 五感(聴く、見る、痛い、痒いなど)がさえる。 寝つきが悪く、夢をよく見る。
亢進 落ち着かない。
低下 表情がない。やる気になれない。注意力散漫になる。

じん
正常 志をたてるのは腎の働きであり、信念、強い意思を持ち、根気よく丁寧に物事にあたる。 寝つきが悪く、朝早くめざめる。
(右の腰が痛みやすい。冷え性。)
寝つきがよく、朝早くめざめる。
(左の腰が痛みやすい。)
亢進 機嫌がよかったり、悪かったり、情緒にむらがある。
低下 根気や忍耐力がない。面倒くさがる。頑固。


セイヨウカノコソウ
 ヨーロッパやアジアの温和な気候の地域に広く分布しています。
セスキテルペンとイリノイドの2つの主成分に加え、フラボノイド、トリテルペン、アルカロイド等の成分
がふくまれています。
セイヨウカノコソウは、ギリシャ・ローマ時代より現代に至るまでヨーロッパの人々に愛用されてきた
長い伝統と実績をもつハーブです。このハーブの特徴は、緩和な精神安定や鎮静作用を持つことに
あり、特に女性の神経過敏や情緒不安などに愛用されています。
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