メタボリックシンドローム
メタボリックシンドロームって、なに？
心筋梗塞、狭心症、脳梗塞を起こす「動脈硬化」。最近は、肥満（特に内臓脂肪）が様々な生活習慣病を起こし、動脈硬化になりやすい体をつくっています。
肥満や高血糖、高脂肪酸血症、高コレステロール、高血圧など、これらの危険因子が重なった状態が「メタボリックシンドローム」です。
日本の企業労働者１２万人の調査では、軽症であっても「肥満」「高血糖」「高脂肪酸血症」「高コレステロール血症」「高血圧」の危険因子を持つ人は、心臓病の発生リスクが健常人の５倍、２つ持つ人は１０倍、３〜４併せ持つ人は３１倍になると言われています。
脂肪のたまり方には、皮下脂肪型（洋ナシ型）と内臓脂肪型（リンゴ型）があります。
| 皮下脂肪（洋ナシ型） 下腹部、腰のまわり、ふともも、 おしりの周りの皮下に、脂肪が 蓄積するタイプ。 皮下脂肪は、いざというときの エネルギーの貯蔵庫として働 きます。 |
内臓脂肪肥満型（リンゴ型） 内臓の周りに、脂肪が蓄積する タイプ。 内臓脂肪は、日々の生活のために 必要なエネルギーの貯蔵庫として 働きます。 |
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| 内臓に脂肪が蓄積されることにより、脂肪細胞や筋組織における糖の取り込み能力が低下します。このため、糖を代謝するときに使うインスリンがうまく働かなくなり、さらに、筋肉や肝臓でのグリコーゲン合成酵素の活性も低下させます。内臓脂肪型は、皮下脂肪型より危険とされています。 | ||
生活活性物質アディポサイトカイン
脂肪細胞から分泌される物質（アディポサイトカインといいます）があります。動脈硬化を予防する善玉と、動脈硬化を促進する悪玉がありバランスよく保たれています。普段から血圧や血糖値の上昇、中性脂肪、タバコ、悪玉のアディポサイトカインなどによって血管が少しずつ傷つけられています。アディポネクチン（善玉のアディポサイトカイン）は、血管の傷ついているところに入り込んで修復します。内臓脂肪が蓄積された状態では、この善玉のアディポネクチンが減り、悪玉のアディポサイトカインが過剰に分泌されます。
善玉アディポサイトカイン 悪玉アディポサイトカイン
メタボリックシンドロームの定義
メタボリックシンドロームの予防
・心がけるのは、日々の食生活の改善、適度な運動、余分な脂質の排泄です。
・食事由来の脂質は、体内に存在するコレステロールとともに胆汁に溶けて排泄されます。
・野菜や豆類などをしっかり食べ、バランスのとれた食事をする。
・三食、規則正しい食事をし、寝る前の食事は控える。
・適正体重を維持する。
・脂肪の取り過ぎに注意し、ジュースやお菓子など、糖分の被い食事は食べ過ぎない。
・ウォーキングやジョキング、水泳など、毎日適度な運動をする。
・塩辛い等濃い味付けは避ける。
・お酒を飲みすぎないで、週２回は休肝日をもうける。
・タバコは控える。
